わたしはKindleのヘビーユーザーです。生活必需品です。特に、イギリスに住みはじめてから日本語の書籍はすべてKindleで購入しています。——英語の書籍もすべてKindleで購入していますが。
Kindleは毎日、日替わりセールをしていて、Kindle本が半額くらいで購入できます。非常に安いので、「いつか読むであろう」と思って、週1くらいセール本を購入してしまいます。
Kindle日替わりセールでよく購入する筆頭は、わたしが愛するブルーバックスシリーズの本。
それから、地球の歩き方。
イギリスに住みはじめてから、ヨーロッパの国々が週末旅行の距離にあるので、イギリスから気軽に行けそうな国のガイドブックがセールになっていると、思わずぽちっとしてしまいます。地球の歩き方は普通に買ったら2000円前後するのですが、それが500円程度で購入できます。
いつか読むだろう、いつか行くだろう——なら、ガイドブック買っちゃえ、って。
では、旅行においてガイドブックはどの程度、役に立つのか。
わたしは、ガイドブックより現地の人のおすすめを優先かつ信用します。
わたしがガイドブックをあまり信用しない理由のひとつは、ガイドブックの多くが広告も兼ねている場合が多く、企業側が出版社にアプローチして、ガイドブックに掲載してもらっている可能性があるからです。
あと、ガイドブックの性質として、王道は掲載されているけれど、穴場は掲載されていないということも挙げられます。ガイドブックが穴場を穴場として掲載したら、それはもはや穴場ではありません。
ガイドブックが「穴場スポット!」と称して掲載している場所は、実際は穴場ではないか、本当に「穴場」で人気がないために空いているのだろう、と考えてしまいます。穴場という言葉の定義を変えなくてはなりません。
ならば、穴場はどうやって見つけるか。それは、ローカルの人に教えてもらうしかありません。
昨日のブログで登場したS氏と、前回お会いしたときに、Pie and Mashというイギリスの伝統料理を食べました。
緑のソースはliquorといいますが、「お酒」ではない。なんと紛らわしいんだ、英語って。
さっぱりした味で、日本人の舌に合うと思います。わたしは好みの味でした。
というか、マッシュポテトそのものがけっこう好きなので、マッシュポテトだけで無限に食べられる。ジャガイモはとりわけお気に入りの食材ではないのだけど、マッシュポテトは大好き。
このPie and Mashは「地球の歩き方・ロンドン」には掲載されていません。似たような料理であるSausage and Mashなら掲載されていましたが。
しかし、イギリスの最も伝統的な料理でイギリス人が「一度は食べた方が良い」とおすすめする料理が「Pie and Mashとliquorの組み合わせ」であるのはおそらく事実で、S氏のほかにも、もうひとり同じことを言っていたイギリス人がいました。
なので、ガイドブックは現地でのオーセンティックな経験を提供する情報源ではない。むしろ「人工的な旅行体験」を提供していると思う。イギリスに旅行する人が「イギリス旅行」で体験したいと思うような情報を提供しているのかと。現地に住むイギリス人が、イギリスで体験することではない。
ディズニーシーに行っておとぎの国やアメリカンな気分を味わったり、京都に行って平安時代を体験した気分になるのと同じです。
ディズニーシーはおとぎの国でもアメリカでもないし、京都は「千年の都」的なプロモーションをしていますが、古代のものは応仁の乱ですべて焼けていますし、そもそも現在の京都は豊臣秀吉の時代の都市計画に基づき再建されたものなので1、古くてせいぜい400年。
なので、わたしは正直、ディズニーシーも京都も嫌いです。ディズニーシーが人工的アミューズメントパークなのはもちろん、京都も観光客のために人工的な旅行体験を提供することに特化しすぎた街だと感じる。千年の都が、あんなに煌びやかであってはいけない。千年経てば、すべてのものは経年劣化します。どんなに手の込んだメンテナンスをしていたとしても。
奈良のほうがオーセンティックさを感じる。明日香村とかまで行けば、さらに歴史を感じる。飛鳥寺の大仏とか華やかさの欠片もない。そもそも小さくて地味。しかし、そこに「真実」の歴史が存在するように感じる。ああ、飛鳥時代だと、この程度の技術しかなかったんだなあ、と。
まあ、一言に「京都が嫌い」と言っても、観光客を喜ばせること特化していない、つまりお金稼ぎに注力しすぎていない名所もあるため、それらはまた異なります。
というわけで、ガイドブックが最高の旅行体験を提供する情報源ではないと思うのですが、それでもわたしは地球の歩き方を購入します。
理由は、安全と無難。
もし何か困ったことがあったら、とりあえず地球の歩き方を参照します。まあ、現地の人に尋ねればいいのだけれど、英語が通じない場合は自分でなんとかするしかないので。
地球の歩き方の情報があれば、大事に至ることはそれほどないかと思います。インターネットの情報は信用ならない場合もあるため、「地球の歩き方」ブランドは一定の信頼性を担保していると思います。
そして、ガイドブックは無難で王道の楽しいアクティビティがたくさん掲載されています。わたしは旅程は詰めすぎないタイプなので、旅先で1日や半日くらい余ることが多いんですよね。そんなとき、ちょっとガイドブックを開いて、「あ、ここ行こっかな」って決めることが多いです。
さあ、次はどこに行こうかなあ。
コメント
ブログ拝見しました。地球の歩き方は私の愛読書です。私はbook offで買ってます。今家に40冊程ありますが、定価で買ったものは、ありません。価格は大概200円です。中古品なので、古いのが問題ですが、最初情報はネットで調べます。これを使い、タイやベトナム、インド、韓国と旅して来ました。イギリスはコロナ前に行き、最近では、家内とバンクーバーに行きました。当地はロンドンの様な町並みでした。ブログ拝見ありがとうございました。東京から、りなさんの事、応援しております。ありがとうございました。
ブログ再度拝見しました。避寒にスペインや南仏は確かにお勧めです。フランスとイタリアの国境、地中海沿いはリビエラと呼ばれ、抜群の美しさです。ドイツ駐在時、何度か訪れ、魅了されました。イタリアは物価安く、食事美味しく、美しい海沿いに泊まり、命の洗濯しました。スペイン南部はアンダルシアで、美しい中世の町が点在しますね。グラナダには有名なアルハンブラ宮殿があり、必見です。マドリードも王宮や美術館多く、必見です。欧州は見どころ満載ですので、是非堪能くださいませ。りなさん、青春謳歌されて下さいませ。ブログありがとうございました。ごきげんよう。
前コメントの追記です。りなさん、私は東欧もお勧めです。チェコのプラハ、ハンガリーのブタペスト、オーストリアのウィーン、どれも美しい町です。中世の町並みが風情をそそります。ドイツ駐在時、車で周り、魅了されました。もう30年前ですが、懐かしい日々です。ロンドンからなら短距離フライトで行けますので、是非行って見て下さいませ。ロンドン生活満喫ください。ごきげんよう。
あ、スコットランドもお勧めですね。エジンバラは絵の様です。更に北部のハイランドの自然もすばらしいです。是非訪問下さいませ。あと、湖水地方は行かれましたか?美しい地方です。お勧めします。楽しいブログありがとうございました。ごきげんよう。