イギリスは収入は高いが税も高い?

わたしのYouTubeの視聴者にはイギリス在住の方が多くいらっしゃいます。

先日、イギリスの給与水準が日本と比較して非常に高いという動画を投稿したところ、イギリス在住の方々から「イギリスの税金の高さを考慮していない」という意見を多数頂戴しました。

わたしの動画では「年収」について扱っていて、「所得」や「手取り」ではありません。

各国の所得を比較するのは非常に難しいと思います。税制が異なるため、単純に所得税や住民税だけ考慮すればよいわけではありません。

また、税だけではなく、例えばイギリスでは医療は無料ですが、日本では基本的に3割負担で、病気がちな人なら家系を圧迫する額に医療費が膨れ上がってしまいます。

イギリスでは、博物館や美術館も無料だし、その他にも公的機関が運営する無料のイベントが数多く行われていますが、日本では無料な展示会やイベントはほとんどありません。

このようなことから、感覚的に、税が少々高くてもイギリスで暮らす人はその分の恩恵を得ていると考えていたのですが、イギリスに在住の日本人の方は不満を持っているようです。

そこで、イギリスの税制について詳しく調べてみたので、その他、最近考えていたことも付け加えて、記事にしてみました。

イギリスは収入は高いが税金も高いから、結局、プラマイゼロ?
イギリスをはじめ欧米の給与水準は日本と比較して非常に高いです。しかし、それは「年収」や「賃金」の話に限られ、「所得」や「手取り」においてはあてはまらないのではないかという疑問が生じます。 給与水準が高くても、手元に残る金額が少なくては、実質

結論はいくつかありますが、イギリスの税制に関して浮かび上がってきたことは、低所得者の単身者にとって厳しめの税制であるということです。低所得でも日本よりかなり多くの税金を支払わなくてはなりません。

わたしの動画にフィードバックをくれた方々は、日本語の書きっぷりから考えて日本生まれの日本語の母国語話者であるようなので、イギリスで教育を受けたイギリス人(ないし英語母国語話者)と対等に仕事で活躍できるとは限らないため、給料の良い職業に就くことができなかったり、たくさん働いても低所得のままだったりして、収入に対して税金をたくさん払わざるをえない生活をされているのだと予想します。

ワーキングホリデー(YMS)でイギリスに来て、そのまま現地で就職している人は、ほとんど外食をしていなかったり、結婚してもシェアハウスに住んでいたりといった生活水準の人がほとんどです。

税金が高いと愚痴を言っているイギリス人には会ったことがないんですよね。物価が高いと愚痴は言っても、税金については愚痴は聞かれません。税金が高いと言う人はいるけれど、それは収入を得ている証拠であり、高い税金を払うのは高所得者の義務とでも考えているイギリス人が多い印象です。税金を払うのは、低所得者を支えるという行為でもあります。

なので、個人的見解としては、「イギリスは給与は高いが税金も高いからトントン」という意見に対しては、それはどちらかというと、イギリスに外国人として住むことの困難の一端なのではないかと感じます。

日本でも、なにか相当な知識やスキルがないかぎり、外国人労働者の賃金は日本人の賃金より低いです。日本の英語教師なんて、本当に薄給です。

一方、スキルがあったり、起業して成功した日本人は、イギリスで人生を謳歌していて、日本よりイギリスのほうが断然良いといっている。

結局、その国においての低所得層に入ることが不満に繋がっているように感じるため、それは日本でもイギリスでも同じなのではないかと思いました。

コメント

  1. ブログ拝見しました。要はイギリスの税制は日本程累進課税制度になっていない、と言うことですね。低所得の方は、生活厳しいく、高所得者はそれ程税負担感無く過ごせる感じですね。イギリスの階級社会を感じます。りなさんの分析興味深く拝見しました。ブログ拝見ありがとうございました。あ、それと、今日、イギリスで、政権交代ありましたね。労働党政権が税制改革し、高所得者の税率上げるかもですね!引き続きブログ楽しみに拝見します。ロンドン生活満喫くださいませ。