親ガチャ、上司ガチャ、国ガチャ?

今日もウィンブルドンに来ています。Queueにも慣れすぎて、PC作業して待ちます。

今日は一番、人が少ないです。快晴の今日のqueueの番号は3030番、天気が最悪の土曜は6000番代だったので半分の人数です。今日は、わたしが一番観たい試合が行われますが、たぶんコートでは見れないだろうな。今日は月曜。皆、土日に来て満足したのでしょうか。

日本人も見当たりません。錦織がプレーした2日目はすごい日本人の数でした。すでにシングルスは日本人プレーヤーは全滅ですが、ダブルスは残っているはずです。しっかり確認していないのでわかりません。

わたしは日本人だからという理由だけで日本人選手を応援しません。オリンピックやワールドカップ等の国際大会で日本代表の応援もしません。

こういうことを言うと、「日本人だから日本を応援すべき」「日本人ならば日本を愛するべき」という意見をもらうことがありますが、そういう人は「北朝鮮人ならば北朝鮮を愛するべき」「ロシア人ならばロシアを愛するべき」というのでしょうか。

ウィンブルドンではロシア人選手の所属国名は無表記、国旗も非表示です。でも生まれる国は選べません。

同じく、暴力を振るっても親は親なのだから愛するべきなのか。そういう親に親孝行をしないのはひどい人間なのか。生まれもった自分の顔や体型を愛するべきなのか。それに満足しないで整形手術を受けた人は揶揄されるべきなのか。配属先の上司がすごく意地悪ないし無能な人でも、上司だからという理由だけで敬うべきなのか。

親ガチャ、上司ガチャなんていう言葉がありますね。国ガチャもありそう。イギリスに住んでいる日本人の間では「GPガチャ」という言葉もあります。

イギリスの哲学者・バートランド・ラッセルは「愛国心とは、些細なことのために喜んで人を殺し、自分も殺されることだ1(りな訳)」と言っています。この人はノーベル文学賞受賞者で、数学者でもあるらしい。

わたしは国別対抗の国際大会は好きではありません。愛国心が高まりすぎて、まるで戦争をしているように見えるからです。戦争は「敵国の人間ならば殺してもいい」というルールがありますが、それがそれぞれのスポーツのルールに置き換わっているだけで、国別対抗戦とは根本的に「戦争」だと思います。ナショナリズムやパトリオティズムは、視点を変えると、自国を盲目的に愛して、他国を問答無用に敵とみなすということです。グローバル化といわれている時代に、それでいいのか。

わたしは、日本人には好きなテニス選手はいないので、他に観たい試合がないときに少しだけ立ち寄って観戦しました。ウィンブルドンでは(たぶん)19あるコートで常に試合が行われているので、他に観たい試合がたくさんあります。

いまのところ全試合観戦しているのはホルガ・ルーネ選手。たしか去年のオーストラリアオープンかなにかでいいプレーをしているのを見て、それから少し注目していた選手です。彼の試合はすべて今のところ、全て見ています。

ただ3回戦は雨で中断され、日没が近かったからか指定席チケットを持っていないと入れないNo.1コートに振り替えられました。そのため、途中から見られませんでした。非常に残念。センターコートとNo.1コートは開閉式の屋根があり、照明も入るので、深夜まででも試合ができます。

ウィンブルドンで試合を観戦して感じるのは、全く知らない選手の試合でも楽しめるということです。全員がワールドクラスのプレーヤーで素晴らしいプレーをします。特に、まだそれほど有名ではない選手同士の試合は本当に面白いです。特に若い選手は、これからもっとランキングを上げてビッグになっていくような片鱗を感じさせる選手がいます。「この選手、2、3年後には有名になっているかも」なんて思うことが何度かありました。

ルーネもそのひとりだと思います。怪我などしなかったら、そのうちランキング1位になるのではないかな(期待)。いまは、彼はチケットが不要のコートでの試合ですが、さらに有名になったら入手困難なチケットが必要なセンターコートやNo.1コートで試合をするはずです。うーん、そうなるとたくさん観られなくなるのか。

有名になった後に選手を好きになったら、大衆が注目するので、生で試合を観られるチャンスが減ります。でも、有名になる前に好きになったら、いくらでも生で見るチャンスがあります。

無名選手の試合はテレビでは放映されません。だから、そういう未来のスター選手を観られることが、現地観戦する醍醐味だと思います。

そして、「あの選手、若い時に生で見たのよ」的な自慢もできます。まあ、実質的に自慢ではありませんが。観客自身は何かを達成したわけではないので。でも、日本人のテニス好きに「ウィンブルドンで錦織を見た」と言えば、羨ましがられる話のネタくらいにはなるかも。

会場に入れたのは11時前。すぐさまセンターコートのリセールチケットの入手を試みましたが、2000人の順番待ち。たぶん、直接観るのは無理ですね。

その後、プラクティスコートに行ってみました。フリッツ選手とココ・ガウフ選手がアップをしていました。

それからココのダブルスの試合を観戦。正直、迫力やエンタテインメント性という意味で、わたしは男子シングルスが好きです。女子シングルスは滅多に観ません。でも、女子ダブルスは男子ダブルスよりも面白いと思います(理由は省略)。

そして、今はウィンブルドンヴィレッジのカフェで作業中です。18時くらいにまた会場に戻ります。最近ずっと、一日中、試合観戦していたので、疲れ気味かつやることがいろいろ溜まっているのでそれを片付け中です。

夜、元気があったらまたブログ更新します。

  1. Patriotism is the willingness to kill and be killed for trivial reasons.

コメント

  1. ブログ拝見しました。テニス観戦大変ですね。お体大事になさってくださいね。私は、滞英中、ウインブルドンには、いけませんでした。その代りQ gardenには毎月行っておりました。りなさんはテニスが好きなんだな。と実感しております。ロンドン生活満喫くださいませ。ブログ興味深く拝見しました。ありがとうございました。異国で単身自活するりなさん応援しております。