「貧富の差が拡大している理由」動画の舞台裏
今回のロケ地はハロウィンのHampsteadです。このスペルは本当に覚えられない。カタカナ読みしたら「ハムステッド」に近いです。ハンプステッドって覚えればいいのでしょうか。読めるけど書けない。ギョウザとかアイサツとか書けないのと同じですね。
Hampstedは高級住宅街とされています。ロンドンの中心地からは少し離れていて、Hamstead Heathというロンドンで最大の丘がある周辺地域です。そういえば、まだHamstead Heathで動画は撮っていないですね。そのうち、行くかもですが、個人的にはそんなに好きではない。ガイドブックに載っているような観光客も訪れるビューポイントなのですが、どちらかというPrimrose Hillのほうが好きです。
今回は、信仰と貧富の差をからめて話してみました。この原稿を書き始めたときは、宗教にフォーカスするつもりはなかったのですが、書いているうちに、この文章は「信仰」に的を絞った方がよいなと思って、方向転換しました。
Bible Studyに何回か参加したと言いましたが、計10回は参加したはずです。それ故、それなりに新約聖書は読み込みました。常識外れな発言はできないですからね。まあ、たぶん常識外れなことを言っていたはずですが、まあキリスト教徒ではないので大丈夫だったはずです。そもそも常識は常識ではない(Common sense is not so common)。常識は、そのグループによって異なります。イギリスでは「憲法第九条」や「明治維新」といった言葉は、常識の範囲内ではありません。
友人知人を作りたかったら教会に行くのはアリです。教会によっては、高齢の方ばかりだったり、本当に人がいない教会もありますが、若者が集まっている教会は本当に活気があります。特にロンドンの中心地や繁華街の近くにある教会。I am not Christian, just exploring Christianity for now. とか言えば、福音書をくれたり、ランチ(基本だれかの家)に誘ってくれたりします。
必ず誘われるもののひとつがBible study。教会で友人知人を作りたい人は、さみしさを感じている場合が多いと思います。さみしいときには教会に行けば、誰かがいて、話をすることができます。こういうBible studyや礼拝に参加し続け、そのままキリスト教徒になってしまうこともそれなりにあるようです。そのため、移民や留学生が多くて、孤独を感じている人も多いロンドンでは、教会がかなり活気があるのだと思います。そう、キリスト教徒は幸せな人が多いらしいです。富の再分配だけではなく、孤独をなくしたり、幸福度を増したりする点においても、宗教は一役買っているわけです。
あ、でもBible studyで要求される英語のレベルは非常に高い。「使徒」とか「(キリストの)復活」とか「出エジプト」とか、日本語でもその理由をしっかりと知らないような言葉が、あたりまえのように飛び交います。ロンドン中心地にある教会では英語が上手くない移民の信者も多いのですが、ローカルな小さな教会に行ったら、英語のネイティブばかり。最初は知らない言葉ばかりで、話を追うこともできませんでした。そのため、Bible studyでは、文化の開拓をしつつ、英語の勉強もできます。
でも、最近は行っていません。やはり科学と相容れないためです。カトリックならば教皇が「ガリレオは正しい」「進化論は正しい」といった声明を出して科学と宗教の調和を目指していますが、イギリス国教会はプロテスタントで、しかもわたしが参加したのが福音主義(Evangelical)な教会だったこともあります。だから、Bible studyがかなり盛んだったのかも。でも、イエス・キリストは実在するとは思うので、全世界にとてつもない影響を与えた世紀のリーダーについて学んだ価値はありました。
最近は動画のアップロードを週1で行っているのですが、このペースを維持できればと思っています。今回の動画は2箇所ミスを発見しましたが、アップロードしてしまいました。ミスがどこか発見できた人には、何か差し上げます。何にしようかな、登録者1万人記念のプライベートライブチャットにご招待とか?
たぶんわたしには完璧主義的なところがあるのですが、本能に任していると、仕事が遅い、ダブルチェック、トリプルチェックはもちろん、クワトロチェックもしてしまう。でも、永遠に改善したいところは消えません。ここ数年はどこかで割り切ることを学びました。たぶん、書籍でも出版するときは、もっとチェックするかもしれませんが、書籍の場合、誤植を訂正できるのですよね。動画はそれができない。難しいですね。
『激動の時代を生き抜こう』動画の舞台裏?
今週、来年のイギリスの最低賃金が12.21になると発表されました。現在の為替レートであれば、最低賃金でも時給が2400円程度になります。
上の表はツイッターに投稿したのですが、ブログにもしておきます。イギリスの最低賃金は15年で約2倍に、日本は約1.5倍になっています。しかし、円安が続いているため、円換算(もしくはポンド換算でも)するとかなりの差が開いています。
最低賃金ですらこれだけの開きがありますが、さらに専門職や正社員となると、さらに大きな開きがあります。激動の時代ですね。
今回の動画は、もともと『鹿児島とイギリスの縁』みたいな動画の原稿を書いていたんです。でも、それを書いているときに、少し前に読んだ脳科学者の中野信子さんの書籍『シャーデンフロイデ』に、ミシガン大学の研究と薩長の合理的決断について言及されていたことを思い出して、脳科学的な観点から最終結論を語ろうかなと思っていたら、かなり原稿が長くなってしまい、はたまたデモが行われていたので、完全に原稿を分けることにしました。
鹿児島とイギリスの縁の動画はそのうち投稿します(たぶん)。あと、ハムステッドで撮影した動画は全く使わなかったので、それも使いたいし。なかなかハムステッドは趣があって綺麗なのです。特に、秋、そしてハロウィーンだったこともあり。
今回のロケ地はデモがあったウェストミンスター周辺、それから後半部の緑が多い地域はVauxhallという南ロンドンのエリアです。このエリアにはポルトガル系移民が集まっているLittle Portugalがあります。ポルトガル料理を食べに行ったときについでに撮影しました。
イギリスのハロウィーン
イギリスでハロウィーンは行われます。子どもたちが「Trick or treat!」と叫びながら、お菓子をもらいに家々を回ります。カボチャのランタンを作る人もたくさんいます。先週末、高級住宅街のハムステッドに行ったのですが、手間をかけたハロウィーンのデコレーションをしている家もたくさん。お金持ちは心と時間に余裕があるのでしょうね。このあたりは今週末くらいにアップロード予定のYouTubeビデオの映像を参照ください。
しかし、ロンドンに関しては東京と同じ。渋谷などのクラブで大人が仮装を楽しむイベントであるのと同様、ロンドンでも大人が子どもに返ってクラブやバーで楽しむ日です。
わたしの近所もロンドンですが、ザ・中心地から外れているからか、Trick or Treatと叫んでいる子どもたちを見かけました。しかし、家から出てきた人に「ごめん、お菓子はないよ」と言われて悲しんでいました。少し、聞き耳を立てていたのですが、おそらく宗教的な理由でハロウィーンのお菓子は準備しないというような感じだったようです。
ロンドンでは伝統的な子どもの行事としてのハロウィーンが廃れているのは、非常に移民が多いからだと思います。わたしの近所は特に移民が多いエリア。
そして、お菓子代も相当かかってしまいます。ロンドンから電車で30分以上離れた郊外だと、かなりハロウィーンが盛んで、大量にお菓子を準備しても、全部売り切れてしまうほどらしいです。貧しいエリアだと、そんな余裕がある人は少ないかも。イギリス人のファミリーは大きめの家を求めてロンドン郊外に住んでいる場合が多いので、そこまで離れると伝統的なハロウィーン風景が見られるかも。
ハムステッドをはじめとした生粋のイギリス人かつ裕福な人が多い地域だと、ロンドンでもハロウィーン文化があるのかも? いや、ないかも?